10月20日、世界骨粗鬆デーにちなみイベント開催
「沈黙の病」を知り、強い骨で健康寿命を伸ばしたい


10月20日の「世界骨粗鬆症デー」にちなみ、京都医療センターでは10月20日(月)~24日(金)の期間中、誰もが気軽に自分の骨の健康を見直すきっかけづくりとしてイベントを開催します。
日本では40歳以上の約1,590万人が骨粗鬆症を患っていると推計されていますが、治療を受けているのはごく一部にとどまります。特に女性では60代から有病率が急増し、70代では30〜40%に達するとの報告があります。
骨粗鬆症は痛みや不調といった自覚症状がほとんどなく、骨折して初めて気づくケースが多いのが特徴です。そのため「検査の必要性を感じない」「まだ自分には関係ない」と考える人が多く、検診率は低迷しています。こうした背景から骨粗鬆症は「沈黙の病」とも呼ばれており、症状が出る前に気づきにくいことが課題となっています。
さらに高齢化が進む日本では、骨粗鬆症による骨折は寝たきりや要介護の大きな原因となり、医療費や介護費の増加にも直結します。そのため、早期発見・早期介入を進めることは、患者さん個人の生活の質を守るだけでなく、社会全体にとっても極めて重要な課題です。
そこで当センターでは、その啓発のために「骨密度測定会」や運動体験、講演会を開催します。さらに院内レストランでは、骨の健康に欠かせないカルシウムを効率よく摂れるよう食材の組み合わせを工夫し、1食で1日に必要なカルシウム量の約半分を補うことができる「コツコツランチ」を提供し、地域のかたに興味を持っていただくためのイベントを開催します。
日下部 徹(京都医療センター 臨床研究センター 内分泌代謝高血圧研究部
臨床内分泌代謝研究室長)のコメント
「私は京都医療センターで骨粗鬆症・サルコペニア外来(高齢者などで問題となる“骨密度の低下”や“筋肉の減少と機能低下”を専門的に診療する外来)を担当し、日々多くの患者さんを診療しています。骨粗鬆症は骨だけでなく、筋肉の衰えとも深く関係しています。治療や予防のカギは、いかに早く気づき生活に取り入れていただけるかにあります。今回のイベントは、地域の皆さまが骨の健康を気軽に考える入り口になればと願っています。骨折による寝たきりや要介護を防ぐために、“自分の骨と筋肉を守る”という意識を持つきっかけにしていただければ幸いです。」
イベント概要
- 日 程:
- 2025年10月20日(月)~24日(金)
- 場 所:
- 京都医療センター(エントランスホール/多目的ホール/2階レストラン「B’EASE」)
- 内 容:
- 骨密度測定会や運動体験などの参加型企画、講演会などを実施します。
記者の方も骨密度測定をしていただけます。また、先生方への取材も可能ですので、
ご希望の方は広報戦略室までお問い合わせください。
本件に関する問い合わせ
国立病院機構京都医療センター
臨床研究センター 内分泌代謝高血圧研究部 臨床内分泌代謝研究室長 日下部 徹
担当窓口:広報戦略室 TEL: 075-641-9161 FAX: 075-645-2781


