京都医療センター

循環器内科

伏見医師会より心房細動の病診連携研究が表彰されました。

心房細動(AF)は、高齢者に多くみられる不整脈です。重症脳梗塞の原因疾患として、AFに社会的関心が高まる一方、我が国の臨床実態が不明であったため、当院では伏見医師会と協力して、伏見区のAF患者の登録研究である「伏見AFレジストリ」を、2011年に開始しました。本研究は、伏見医師会に所属する合計81の医療機関(うち70は一般開業医)が参加し、病診で連携して、伏見区のAF患者の臨床背景や治療実態を調査し、予後追跡を行ってきました。開始から10年が経ち、登録症例数は5,000例を超え、わが国を代表するAF疫学研究に育ちました。これまで40本を超える原著論文を発表し、また国内外の他研究とも活発に共同研究を展開してきましたが、そうした成果は、日本や欧米の治療ガイドラインにも多数の論文が引用され、世界のAF診療に指針を与えてきました。

このたび、2021年6月26日の伏見医師会総会において、当院の循環器内科部長で、伏見AFレジストリの主任研究者である赤尾昌治博士が、伏見AFレジストリの活動を通して、伏見区の病診連携体制の構築や、循環器医療の発展に多大な貢献があったと認められ、伏見医師会から表彰を受けました。