植物由来タキシフォリンが、肥満・NASH・肝がんの予防・治療に効果的であることを世界で初めて明らかにしました
国立病院機構京都医療センター臨床研究センター内分泌代謝高血圧研究部・浅原哲子部長、同・加藤久詞流動研究員は、東海国立大学機構名古屋大学環境医学研究所・菅波孝祥教授、同・田中都講師、及び東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科・西尾美和子准教授を中心とする研究チームと共同で、高脂肪食負荷肥満モデルマウスやNASHモデルマウスであるメラノコルチン4型受容体欠損マウスなどを用い、植物に含まれる機能性分子・タキシフォリンが、肥満および重大な肥満合併症である非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に対する予防・治療効果があること、さらにNASHから肝がんへの進展を予防できる可能性があることを、世界で初めて明らかにしました。
この成果は、肥満・NASH・肝がんの新規予防・治療薬としてのタキシフォリンの可能性を示すもので、特に肥満・NASH・肝がんの効果的な予防法や新規治療戦略の開発に多大な貢献が期待されます。本研究成果は、欧州の栄養学分野のオンライン科学誌「Nutrients」に掲載されました(2023年1月10日付)。
【論文情報】
タイトル: Novel Therapeutic Potentials of Taxifolin for Obesity-Induced Hepatic Steatosis, Fibrogenesis, and Tumorigenesis
掲載雑誌(栄養学分野の学術誌): Nutrients, https://www.mdpi.com/journal/nutrients
掲載論文のURL: https://www.mdpi.com/2072-6643/15/2/350