京都医療センター

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令和5年度 近畿地方ブロックDMAT訓練に参加して

救命救急科 田中 博之
救命救急科 橋本 賢吾
看護師 牛詰 久瑠美・放射線技師 的場 徹
文責:救急看護認定看護師 久保田 大樹

DMAT(ディーマット)とはDisaster Medical Assistance Teamの略であり、「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」と定義されています。

当院は京都府にある第三次救急医療施設(救命救急センター)であり、地域災害拠点病院としてDMATを有しています。過去には東日本大震災(平成23年)や京都府南部地域豪雨(平成24年)・大阪北部地震(平成30年)・熊本での豪雨(令和2年)の際、DMATとして実災害へ派遣活動した経験があります。

2023年11月11日土曜日、「令和5年度 近畿地方ブロックDMAT訓練」に当院も参加しました。訓練想定としては、“阪神・神戸圏領域の集中豪雨による河川氾濫および山崎断層帯地震”でありました。当院救命救急科 田中医師は訓練運営側として本部指揮を誘導する役割を果たし、訓練を進めていきました。当院DMATチームは、医師1名、看護師2名、調整員1名にてチームを編成しました。必要とされる資機材を準備したうえで、当院救急車にて出発しました。活動拠点本部を経由して、つかぐち病院での病院支援(想定訓練)に入りました。病院支援では、被害状況を把握するために被災状況の確認やライフライン、職員や患者の状況について施設職員とともに相談しながら病院としての機能存続が行えるか、あるいは避難かを活動拠点本部と調整しながら活動訓練を終えました。

今回のDMAT訓練活動では、病院支援において被害状況における効率的な情報収集が、現状の分析把握だけでなく、必要とされる人的・物的資源の把握として有用であり迅速に行動できることへ繋がると学びました。

災害はいつなんどき起こるかわかりません。今後起こりうる実災害に向けて地域災害拠点病院として機能維持・向上がはかれるよう、日々さまざまな職種で話し合い高めていきたいと考えます。

災害医療に興味がある医療職者の方、私たちと一緒にDMAT隊員として活動してみませんか。

訓練に向けて早朝より出発

高速道路にて目的地まで

本部では救命救急科 田中医師が訓練運営側を担う

兵庫県立尼崎医療センター(活動拠点本部)に到着

尼崎医療センター内にて指示を待つ

つかぐち病院(想定)にて病院支援

被害状況やライフライン、職員や患者状況