「オプショナルスクリーニング」検査が受けられます
オプショナルスクリーニングとは
現在、日本で生まれる赤ちゃんは、治療しないと命に係わる障がいが出る可能性のある先天性の病気(約20疾患)について新生児マス・スクリーニング検査を受けています。こちらは各自治体の公的事業として原則全員が無料で受けています。
しかし他にも、早く疾患の可能性を知ることで症状を予防したり、重い障がいを防ぐことができる病気があります。オプショナルスクリーニング(拡大新生児スクリーニング)は、新生児マス・スクリーニングの対象となっていない14疾患(女児は12疾患)について、その可能性があるかどうかを調べる検査です。現時点では希望者のみが受ける有料(自費)の検査です。
対象者
- 京都医療センターで出生し、検査を希望された赤ちゃん(分娩時の入院中に実施)
- 他院で出生され、オプショナルスクリーニングを希望する方(小児科外来で対応)
対象疾患
公費負担で受検可能となった2疾患(2025年8月現在)だけでなく、以下の疾患も含めて広くスクリーニング検査を行います。
- 公費負担(京都市)でも無料受検できる疾患
重症複合免疫不全症、脊髄性筋萎縮症 - オプショナルスクリーニングでのみ検査できる疾患
ムコ多糖症Ⅰ型、ムコ多糖症Ⅱ型(ハンター症候群)、ムコ多糖症ⅣA型(モルキオA症候群)、ムコ多糖症Ⅵ型(マルトラミー症候群)、ムコ多糖症Ⅶ型(スライ症候群)、ファブリー病、ポンぺ病、ゴーシェ病、ニーマンピック病A/B型、クラッベ病、副腎白質ジストロフィー、アデノシンデアミナーゼ欠損症 *ファブリー病と副腎白質ジストロフィーは男児のみが検査の対象です。
*ゴーシェ病とニーマンピック病A型については、現在の治療法では中枢神経障害の進行を抑えることができません。(その他の臓器障害を抑えられる治療はあります)
*クラッベ病については、有効な酵素補充療法は開発されておらず、発症早期の造血幹細胞移植が有効とされています。 - 当院で出生された方は11,000円(税込)
- 他院で出生された方は(処置、手続き費用等別途のため)18,700円(税込)
- 当院で出生された方は原則、1か月健診時に結果を返却します。
- 他院で出生された方は約2,3週後にお伝えします。
検査方法
当院での出生児は、新生児マス・スクリーニング検査を受けるときに同時に、数滴の血液を採取します。
費用
結果のお知らせ
*陽性の結果が出た場合、より詳しい検査が必要となります。また、上記の予定よりも早く結果をお知らせすることがあります。
*結果の説明やその後の対応については、当院小児科・遺伝診療部医師が責任をもって対応します。
お問い合わせ
当院では後期の妊婦健診と入院時に全員に説明し、検査の希望を確認しています。
より詳しく知りたい方は、オプショナルスクリーニングQ&Aもご覧ください。
【他院出生の方のお問い合わせ方法】
京都医療センター予約専用電話(TEL:075-641-9120)にお問い合わせいただき、「小児科で、自費のオプショナルスクリーニング検査を受けたい」旨をお伝えください。ご予約のうえで来院して頂いております(現在、月曜、火曜、木曜日が対応日です)。紹介状がない場合も対応可能です。
検査や対象疾患の詳細は、検査実施機関(アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー)ウェブサイトの専用ページhttps://www.acrl.jp/ops)でも閲覧可能です。
