京都医療センター

内分泌・代謝内科

下垂体の病気について

プロラクチノーマ

(プロラクチン産生下垂体腺腫・プロラクチン産生下垂体腫瘍)

プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)は、脳下垂体で産生・分泌されるホルモンで、生理的には妊娠中や出産後に高くなります。乳房がはってきて、乳汁分泌を促し、生理がとまります(無月経)。 下垂体には、いろいろなホルモンを作る細胞が集まっていますが、なんらかの原因でプロラクチンをつくる細胞が増えて腺腫(良性の腫瘍)が出来ると、血中のプロラクチンが高くなることがあります(高プロラクチン血症)。高プロラクチン血症は、プロラクチノーマ以外にも、いろいろな薬の副作用でおこることがあります。

●治療は

まず、高プロラクチン血症を引き起こす薬をのんでいないかどうかをチェックし、下垂体に腫瘍があるかどうかを検査します。 腫瘍が見つかれば、他の下垂体ホルモンに異常がないかどうかを調べて、なければお薬(パーロデル(R)、テルロン(R)、カバサール(R))で治療します。 主な副作用はむかつきです。多くの場合、これらのお薬でプロラクチンは低下し、腫瘍も小さくなります。しかし、腫瘍が大きなものでは、手術をすることもあります。