国立病院総合医学会





呼吸器科

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呼吸器感染症

●感染性肺炎

高齢者の肺炎は着実に増加傾向にあります。高齢者の肺炎では、全身の生理機能や抵抗力の低下、併存する他の疾患などにより、治療に難渋することがあります。当院の総合内科や救命救急部とも協力しながら治療を行います。また治療開始後、早期の呼吸リハビリテーションの導入も積極的に行っています。



●肺結核/肺非結核性抗酸菌症

日本の結核罹患率は先進国の中で最低で、中蔓延国となっています。結核は決して昔の病気ではありません。排菌のない場合は外来治療を行っていますが、結核病棟を持たない当院では排菌のある患者さんの入院治療はできませんので、国立病院機構南京都病院、京都市立病院などの医療機関を紹介させていただいています。
肺非結核性抗酸菌症は従来は頻度も少なく、大きな問題とは考えられていませんでしたが、近年先進国での増加が著しく、重要性が認識されつつあります。肺非結核性抗酸菌症は治療が難しい難治な疾患ですが、当科では診断、治療に積極的に取り組んでおり、臨床研究も行っています。喀痰検査で診断がつかない場合は、積極的に気管支鏡検査を実施しております。難治性で長期にわたる治療が必要な病気ですが、患者さんの全身状態、年齢に応じた治療を提案しております。



●HIV感染症

当院は冒頭ページのとおりエイズ拠点病院に指定されており、HIV感染症/AIDS(後天性免疫不全症候群)の診療を当科にて行っております。現在約60名のHIV陽性者が通院されています。医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、カウンセラー等と連携しながらHIV陽性者の方の診療を行っています。
HIV感染症はHIV(ヒト免疫不全ウイルス)が感染することで生じ、7~10年ほどの経過で免疫不全状態に陥り、AIDS(後天性免疫不全症候群)を発症する原因となります。現在では感染後早期に治療(ART:抗レトロウイルス療法)を行えば平均寿命とあまり変わらない程度まで生存可能なほどに治療が発達しており、HIV感染症は慢性疾患とも考えられるようになりました。AIDSを発症したとしても必ずしも死に至るわけではありませんが、発見が遅れると生命に可能性もあります。このためHIV感染症の早期の診断、治療が重要とされています。治療に際しては患者さんのライフスタイルや合併症などを基に治療薬を決定し、長期に継続できるよう治療の合併症にも対応していきます。



● HIV感染症の検査について ●

当院にてスクリーニングの抗体検査および確定診断のための拡散増幅検査(PCR)、Western Blot法ともに行っています。スクリーニングの検査については即日検査も行っておりますが、例えば京都市では下京区役所において無料・匿名でHIV感染症を含めた性感染症の検査を(夜間・土日も含め)行っており、スクリーニングの検査についてはこのような検査・相談所を利用されることをお勧めします。