京都医療センター

放射線診断科

被ばくについて

出典:日本核医学会・日本核医学技術学会・日本アイソトープ協会『核医学検査Q&A なぜ核医学検査を受けるの?』

人体への放射線の影響は『組織反応』と『確率的影響』があります。
組織反応にはしきい線量が存在します。白内障(約500mSv)や皮膚熱傷(約5000mSv)など、定められたしきい線量を超えると症状が現れます。(※Sv:シーベルト:放射線が生物に及ぼす効果の計量単位)


出典:日本原子力文化財団『原子力・エネルギー画面集』

確率的影響はしきい線量がなく、受ける線量が多くなるほど、がんや白血病に罹るリスクが高くなります。100~200mSvの放射線を受けた場合で1.08倍高くなります。
対して生活習慣によるがんのリスクは、運動不足で1.15倍、喫煙・飲酒で1.60倍高くなります。がんや白血病に罹るリスクは、一定線量以下では他の影響が大きいとされています。

当院のCT検査で成人に対する線量は、体格や依頼内容によって差はありますが、国際防護委員会(ICRP)が推奨している診断参考レベル(DRLs2025)の放射線量を超えるような不要な被ばくがないように、画質と線量を選定しています。 下の表に当院の線量と診断参考レベルの数値を示します。

部位 当院
CTDIvol[mGy]※1
診断参考レベル:DRLs2025
CTDIvol[mGy]
成人 頭部 58.0 67.0
胸部 7.2 11.0
腹部 9.6 14.0
胸部ー骨盤 8.7 13.0

※1)2024.8~2025.7の撮影データより集計