京都医療センター

形成外科

形成外科について

  1. 私たちは原因をしっかり把握した上で治療計画を立て、よりよい治療が提供できるよう心がけています。
  2. 患者さんに笑顔で社会生活に復帰していただくことが私たちの喜びです。

診療科紹介動画

特色・取り組み

日本形成外科学会認定施設です。先天異常に対する治療、レーザー治療、外傷(切断指を含む)、及び頭頸部外科とともに頭頸部腫瘍の再建を行っています。先天異常の中でも特に中手骨、中手骨短縮症に対しては独自の方法を行っています。(詳細はこちら)
眼瞼下垂の治療に対しては機能的な改善はもとより、整容面にも配慮した治療を行っています。(詳細はこちら)

診療概要

形成外科では「生まれつき」・「けが」・「腫瘍」により生じた見た目や機能の損失を再建しています。
私たちは病気の原因をしっかり把握した上で治療計画を立て、よりよい治療が提供できるよう心がけています。
患者さんが笑顔で社会生活に復帰していただくことがわれわれにとっての喜びであります。
具体的に対象となる疾患には、顔面骨骨折・顔面裂傷・唇裂・口蓋裂・小耳症・副耳などの顔面先天性異常、多指症・合指症などの手・足の先天性異常、手の外傷(腱断裂・骨折・切断・ひきつれなど)、良性および悪性皮膚腫瘍、傷あと、熱傷、皮膚潰瘍などのほか、眼瞼下垂、臍突出(でべそ)、他科での切除手術による組織欠損再建など多岐にわたっております。
形成外科の手術は細かいとよく表現されますが、それは、細かくきれいに皮膚を縫うことを目指し、また、顕微鏡下(マイクロサージャリー)に直径1mmにも満たない非常に細かな血管や神経を吻合する技術を持っているためです。

診療内容

眼瞼下垂、逆まつげ

生まれつき、または成人してから、まぶたが下がってきたように思える方は眼瞼下垂症の疑いがあります。
視野が狭くなることはもとより、肩こり、頭痛の原因となっていることもあり、また、老け顔の要因にもなります。治療により、下がったまぶたを挙上させることができるようになります。
当院では症状に応じて適切な治療法を患者さんと相談させていただきながら行っています。

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逆まつげ(睫毛内反症)に対しても、手術治療が可能です。

先天異常

体表に生じた先天異常は整容面の問題、機能の問題があります。
身体の機能の獲得に大切な幼児期、学童期までに治療を開始し、社会生活にかかる負担をできる限り少なく過ごせるようにと心がけています
(身体の成長を待ってから行う手術もあります)。

  • 口唇裂、鼻変形
  • 手・足の先天異常(中足骨・中手骨短縮症多指症、合指症、絞扼輪、裂手、橈側列形成不全、強直母指、など)

※当科では皮膚切開を行わない中手骨・中足骨短縮症に対する延長術を行っています。

  • 耳の先天異常(副耳、小耳症、カップ耳、耳垂裂など)
  • その他(あざ、舌小帯短縮症、臍突出(臍ヘルニア)、先天性眼瞼下垂など )

外 傷

顔面外傷
顔面は整容面でもっとも重視される部位であり、変形が残ると、人前に出たくない伏し目がちになる、などの精神的な負担になります。
当科では顔面の骨折、顔面の挫滅傷に対し、変形ができる限り残らないように整復、縫合するよう心がけています。
骨折整復後固定用のプレートには、吸収性プレートも使用可能です
手・指の外傷(手の外科)
手は日常の仕事、家事、趣味、遊びなどの作業を円滑に行うために非常に大切な部位であり、外傷後、不適切な治療を行うと、機能的損失から日常生活に大きな支障を来します。
手指の骨折、屈筋腱腱断裂、伸筋腱断裂、靱帯断裂、上肢・指切断に対し、私たちは見た目だけでなく、いかに日常生活への後遺症を少なくするかを考えながら治療にあたります。
また、過去の外傷により、動きが悪い、ひきつれを起こしているなどの症状に対しても、再建を行っています。
(熱傷後瘢痕拘縮、スワンネック変形、ボタンホール変形、橈骨・尺骨・正中神経麻痺など)
外傷以外でも、デュプイトラン拘縮(指が曲がってきた)、手根管症候群、軟部腫瘍、骨腫瘍などの手の病気の治療も可能です。
皮膚欠損、瘢痕拘縮(ひきつれ)
けがや、病気により生じた皮膚潰瘍に対しては、まず、軟膏療法で治癒が期待できるかを検討し、軟膏では治癒が期待できない場合は手術治療を行います。
また、きずが治った後にひきつれを起こしていたり、見た目に目立つ場合など、手術により、修正することが可能です。
貼り薬や注射でキズあとの赤みや隆起を軽減させる治療も行っています。
手術後のキズが痛いとか見た目にも気になるといった場合はご相談ください。

腫瘍・母斑・血管腫

レーザー治療
当科は数種類のレーザー機器を有しており、それらにより血管腫、異所性蒙古斑、太田母斑、外傷性色素沈着、扁平母斑の保険治療が可能です。
皮膚、皮下腫瘍
小さいほくろのようなものであれば、レーザーやラジオサージャリーにより除去が可能です。
大きな腫瘍に関しても、できる限り目立たない方法を考えて治療を提案いたします。
また皮膚癌については当院皮膚科と連携し、合同で治療にあたります。
悪性腫瘍
乳がんによる乳房の再建
乳房の欠損による精神的な負担が非常に大きいものであることを、患者さんと接することにより強く感じます。
私たちは、その負担をできる限り軽くできるように意識し乳房再建にあたっています。
人工乳房(シリコン)を用いた再建と自分の皮膚や脂肪を用いて再建する方法があり、患者さんとよく相談した上でどちらの方法で再建するかを決定しています。

頭頚部がんによる顔面変形に対する組織再建、その他、各科での悪性腫瘍切除による欠損の再建を担当しています。
腫瘍切除後の変形などでお悩みの方は当科で対応いたします。

陥没乳頭

陥没乳頭により、整容面と、出産後に授乳が可能かどうかの心配があります。手術による矯正が可能ですので、ご相談ください。

陥入爪、巻き爪

陥入爪、巻き爪は爪が皮膚に食い込み、痛みの原因となり、また感染が加わると激しい痛みとなります。
当科では手術(フェノール法)および非手術(形状記憶ワイヤーでの矯正)の両方のどちらか適した方法を選択し、治療を提供しています。

顔面神経麻痺

手術や病気により顔面神経麻痺が後遺症として残ると、「瞼が閉じない」、「口が閉じない」、「眉毛が下がっている」などの機能面、整容面両方での問題がでます。
われわれはそれぞれの症状に適した手術法を選択し、治療を行っています。
顔面神経麻痺の再建は 「笑顔の再建」ともいわれています。

美容診療

「しみ」や「しわ」が大きな精神的負担となっている方がたくさんおられます。そして、「しみ」や「しわ」がよくなると、気持ちが明るく、前向きになる方も多いです。
当院では「しみ」に対してはレーザー治療、「しわ」に対してはボトックスとヒアルロン酸を用いた治療を行っています。
いずれも、厚生労働省の認可を得た薬剤のみを使用しています。保険外診療(自費診療)となりますが、お悩みの方はお気軽にご相談ください。
なお、当院ではしわも含め、美容外科手術はおこなっておりません。

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