消化器内科

消化器内科について

こだわりの内視鏡、攻める肝臓

認定など

日本消化器内視鏡学会指導施設 日本消化器病学会認定施設 日本肝臓学会認定施設 日本超音波学会専門医研修施設
日本胆道学会指導施設 京都府肝疾患専門医療機関

特色・取り組み

  1. がん、難病、救急疾患に注力
  2. 最先端の検査・治療を導入
  3. 臨床研究や治験(PhaseⅡ・Ⅲ)を推進

診療内容

当科での診療の対象となる方

当科では消化器系の疾患全般を診療することはできません。
当施設としての役割に応じて、悪性疾患に対する検査・治療を要する方、緊急性の高い状態の方、診療に高い専門性を要する疾患をもつ方を主な対象として診療を行っております。

がんの診療

がんの診療はまず正確な診断に始まり、適切な治療に結びつける必要があります。
治療には、がんそのものに対する治療(手術、抗がん剤、放射線治療など)と、がんに関連した症状に対する治療(緩和ケアなど)があり、両者を並行して進めなければなりません。
そのため当科は、外科、腫瘍内科、放射線科、病理診断科、緩和ケア科、麻酔科等と連携してがんの診療にあたっています。

上部消化管(食道・胃・十二指腸)

概要

「消化器系」のうち「上部消化管」とは、食道・胃・十二指腸を指します。これらは食べ物の通り道であり、その消化・吸収が始まる部分です。
身近な臓器であり、そこに関連する症状を表す言葉も日常に浸透しています。
胸焼け、胃痛(上腹部痛)、胃もたれ、食欲不振、吐き気(嘔気・悪心)、嘔吐など、誰しもいずれかを一度は経験していることと思われます。
これらは極めてありふれた症状であり、その多くは専門診療を必要とせず、また原因が消化器系の病気とは異なる場合も多々あります。
これらの症状を来した際には、当科ではなく、まず近隣の内科診療所・病院を受診することをお勧めします。
その上で当科の専門性と設備を必要とする場合にはご紹介いただき、当科にて検査や治療を進めてまいります。
上部消化管における最も基本的かつ重要な検査は上部消化管内視鏡(通称胃カメラ)です。
さらに内視鏡を用いて検査を行うだけでなく、種々の高度な治療も行っております。
特に当院は地域がん診療連携拠点病院および三次救急医療施設に指定されており、これに応えるべく食道がん・胃がんなどの悪性腫瘍や上部消化管救急疾患に対する診療を数多く行っております。

上部消化管内視鏡による検査・治療

  • 検査
    当科における内視鏡検査は精密検査と位置づけています。
    画質を優先し、鼻からの内視鏡(経鼻内視鏡)は通常の検査には用いません。
    観察範囲は口から十二指腸まで、従来あまり見られてこなかった口腔・咽頭を含めて観察します。
    病気の詳しい評価が必要な場合には拡大内視鏡を用いて観察します。
  • 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
    食道がんや胃がんのうち早期がんに対する治療法であり、従来は外科手術などが標準治療であった病気に対して内視鏡(胃カメラ)を用いて根治をめざすものです。
    ESDの技術は1990年代後半から発達し、2006年から胃がんに、2008年から食道がんに対して保険適応となりました。
    比較的新しい治療法ですが、一定の条件を満たす早期のがんに対しては標準治療と位置づけられています。
    当科では早くからESDに取り組んできており、十分な経験の蓄積があります。
  • 食道アカラシアに対するPOEM(内視鏡的筋層切開術)
    食道アカラシアは下部食道の狭窄により食物の通過障害、嘔吐、胸痛などを生じる疾患であり、さらには5%に食道癌が合併するといわれています。
    原因は食道にかかわる神経の変性や消失が主な病因と考えられています。
    これまで内視鏡を用いたバルーン拡張などを行ってきましたが、再発をたびたび起こしました。
    そこで2016年に新たな内視鏡治療として保険収載されたPOEM(内視鏡的筋層切開術)を当院でも2017年12月より導入しました。
    術後の逆流防止を見据えた手技を採用しており、治療効果について高い満足度を患者様は得ておられます。
  • 内視鏡的消化管止血術
    食道・胃・十二指腸から出血すると、吐血や黒色便が見られるほか、血圧が低下して血液循環が不十分になることもあり、出血多量で死に至ることもあります。
    このような上部消化管出血に対して、全身状態が悪い場合を除いてまず行うべき検査が内視鏡です。
    内視鏡で観察することにより、どこからどのように出血しているのか診断し、必要であれば内視鏡にて出血を止める処置をします。
    大部分は内視鏡治療により止血が可能ですが、不可能な場合は手術や血管造影を考慮します。
  • 食道・胃静脈瘤の内視鏡的治療
    食道・胃静脈瘤の多くは肝硬変の合併症であり、食道や胃の粘膜のすぐ下にある静脈がコブのように拡張します。
    大きくなると自然に破れて出血することがあり、そのときは緊急に内視鏡治療を行う場合があります。
    また出血の予兆が見られるような場合には、予防的に内視鏡治療を行うこともあります。
  • 消化管ステント挿入術
    食道がんや胃がんなど種々の悪性腫瘍により食道、胃の入口や出口、十二指腸が狭くなることがあります。
    食べ物が通りにくくなると、食べ物が通るように手術をしたり放射線治療をしたりすることがありますが、内視鏡を用いたステント治療も一つの方法です。
    ステントとは網状の金属でできた筒であり、狭い箇所に入れると自己拡張力でそこを拡げてくれます。
    入れたままにしておきますが、効果が続くのは数か月ということが多く、ステントや他の治療法のうちどれを選択するかよく考える必要があります。
    当科は消化管ステント挿入術を数多く行ってきており、豊富な経験の蓄積があります。
  • 経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG)
    脳卒中など脳や神経の障害、口から食道にかけての腫瘍など、何らかの理由で口から食事が摂れなくなった場合、お腹から胃に栄養を直接入れる方法があります。栄養の入口になる穴(胃ろう)をあけて、そこに短いチューブを差し込んでおきます。
    必要なときそこから栄養、水分、薬などを注入します。胃ろうは内視鏡を用いて20分程度の手術時間で造ることができます。

上部消化管の疾患

  • がん
    当科が食道がんや胃がんの診療において果たす役割は、初診時や経過中の内視鏡検査、早期がんの内視鏡治療(ESD)、消化管狭窄に対するステント挿入術などが主なものです。
  • がん以外の腫瘍・ポリープ
    部消化管にはがんとは異なる腫瘍が生じることがあり、良性のものから悪性のものまであります。
    良性であっても何らかの症状の原因となっている場合は治療の対象となります。
    悪性のものは、がんに準じて診断・治療をしっかり進めていきます。
    特に粘膜下腫瘍と分類される腫瘍は、表面が正常な粘膜で覆われているため通常の内視鏡で十分な観察をしたり腫瘍の一部を採取したりすることは困難です。そこで超音波内視鏡を用いて観察し、粘膜に隠れた腫瘍本体に針を刺して腫瘍の一部を採取することも行っております。
  • 救急疾患
    吐血や黒色便などをきたす上部消化管出血に対する緊急の診断・治療を行います。
    その原因には、胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、マロリー・ワイス症候群、胃・食道静脈瘤破裂、がん、などが挙げられます。
    これらのうち、がんや静脈瘤は濃厚な治療を要するものであり、初期治療の後も引き続き当科での診療を行います。
    食べ物以外のものを飲み込んでしまう異物誤飲に対する緊急の診断・治療を行います。
    多くの場合は救命救急科での初期対応となりますが、内視鏡を用いた異物除去が必要な場合には当科が緊急処置をします。
  • 専門性の高い疾患
    食道運動異常(アカラシアなど)、良性の食道狭窄症、自己免疫性胃炎、好酸球性食道炎・胃腸炎など頻度が比較的少なく、専門的な診療が望ましい疾患も当科で診療を行います。

下部消化管(大腸)

概要

大腸疾患といえば、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患、下部消化管出血( 憩室など)などが有名です。
当院では近隣の医療機関から多数のご紹介を頂き、腫瘍から炎症、出血に至るまで精査・加療、また救急対応までも積極的に行っています。

大腸内視鏡による検査・治療

大腸を語る上で、外せないのが大腸内視鏡検査です。
大腸内視鏡検査を受けるにあたり、『しんどい検査は嫌!』『楽に大腸内視鏡検査を受けたい!』、これが患者さんのもっとも多いご意見です。
鎮静剤を用いれば楽に検査を受けることが出来るのは当たり前ですが、当然 鎮静に伴う副作用(血圧低下、呼吸抑制など)も大きな問題です。
当院では鎮静剤でごまかさず、優れた技能、最新の機器を用いて、非鎮静で迅速かつ正確な診断、確実な治療を心がけています。

  • 内視鏡的粘膜切除術(EMR)・粘膜下層剥離術(ESD)
    大きさ1センチ以下の治療が必要と判断された大腸ポリープは、原則その場での治療完遂を目指し(抗血栓療法中の方は除く)、1センチを超える大きな病変(大腸ポリープや早期がん)に対しても、正確に診断を行い、可能な限り内視鏡での低侵襲な治療を行います。
    特に2012年に保険適応となった大腸早期がんに対する内視鏡的膜下層剥離術(ESD)については保険適応以前より高度先進医療の指定を受け、多数例の経験を有し、積極的に推進しております。
  • 消化管ステント挿入術
    大腸がんによる腸閉塞に対しては緊急処置として大腸ステントの挿入に取り組んでおり、これにより速やかな患者さんの苦痛改善、手術治療への移行を実現しています。

下部消化管の疾患

  • 炎症性腸疾患(IBD、潰瘍性大腸炎とクローン病)
    IBDは厚生労働省指定の難病であり、当院でも約300名の患者さんを受け持っております。
    内視鏡での正確な診断、通常の内服治療に加え、免疫調節剤、生物学的製剤の投与、血球除去療法、さらに臨床治験(PhaseⅡやⅢ)に取り組んでいます。
    また難治例に対しては外科と連携して手術治療を行う場合があります。
  • 過敏性腸症候群
    下痢、便秘、下痢と便秘を交替で繰り返すなどの病気です。
    炎症性腸疾患や大腸がんなどと区別は難しいことがありますので、これらの症状がある方は一度当科を受診して大腸内視鏡などの検査を受けることをお勧めします。
    治療については近隣の内科診療所・病院と連携して行っております。

胆道・膵臓

概要

胆膵グループでは、胆石症や慢性膵炎などの良性疾患から膵がん・胆道がんなどの悪性疾患まで幅広い診療を行っています。
胆膵内視鏡診療の処置件数においては、京都はもとより国内でも有数の症例数を有しており、基幹病院としての使命を果たしています。

トピックス

新規胆管ステントの開発と臨床応用
中下部悪性胆管狭窄に対する治療においては金属ステントが欠かせませんが、一方でステント機能不全は現状では避けられない現象です。
当科では、ステント機能不全の抑制を目的とした逆流防止機構付き胆管ステントの開発を行うなど、先進的な取り組みも行っております。

  • Interventional EUS
    穿刺可能な超音波内視鏡機器としては斜視型コンベックス2台に加え、新開発された直視型コンベックス1台も備えています。
    これらの機器を駆使して、胃や十二指腸から周囲の胆嚢、胆管、膵管、嚢胞性病変を穿刺し、様々な治療に取り組んでおります。

設備

胆膵診療には高度な医療機器やデバイスが多数要求されますが、当院では、下記の通り充実した設備が整っており、最先端の治療が可能となっております。

  1. X線TV室:内視鏡専用のX線TV室2室(1室はCアーム型)
  2. 後方斜視鏡:JF-260V, TJF-260V(オリンパス社製)
  3. 超音波内視鏡:ラジアルGF-UCT260, コンベックスGF-UE260-AL5、直視型コンベックスTGF-UC260J (オリンパス社製)
  4. 超音波観測装置:α10(日立アロカ社製)、EU-ME2 PREMIER PLUS (オリンパス社製)2台
  5. 経口胆管・膵管鏡:SpyGlassシステム(ボストン・サイエンティフィック社製)

肝臓

概要

急性及び慢性肝炎、肝硬変、良性および悪性肝腫瘍(肝臓がん)など幅広く専門的に診療しています。
特にウイルス性肝炎や肝臓がんに対する治療は京都府内でも有数の症例数を有しており、基幹病院としての使命を果たしています。

肝臓の病気

  • 劇症肝炎・急性肝不全
    急激な経過を取って容体が悪化します。救命科、腎臓内科、麻酔科と連携し、高度な救命医療を展開しています。
  • ウイルス性慢性肝炎
    インターフェロンや飲み薬(直接抗ウイルス薬、核酸アナログ)での治療を積極的に行っています。
  • 肝硬変
    厚生労働省「肝炎等克服緊急対策研究事業」や新規薬剤の開発治験(PhaseⅢ)への参加実績も豊富です。
    ウイルスに対する治療を積極的に行い、他に栄養療法、肝庇護療法を実施。京都大学肝胆膵移植外科と連携し、肝移植に対応しています。
  • 肝臓がん
    CTやMRI の他、造影超音波検査を駆使して早期診断を行います。
    エコーで見えにくい病変に対しては、RVS(CT画像とエコー画像を同時に表示して、エコー画像上の病変を識別する)対応超音波検査機器を用いて、より的確な診断を可能にしています。
    手術治療が可能な患者さんには当院の外科(日本肝胆膵外科学会高度技能専門医修練施設A)と連携して対応しています。
    内科的治療として経皮的ラジオ波焼灼術(PRFA)、経皮的エタノール注入療法(PEIT)、肝動脈塞栓化学療法(TACE)、分子標的薬、定位放射線治療(経皮的放射線治療マーカー留置術併用)を用いています。

電話番号0756419161 救命救急|24時間365日対応

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