麻酔科

麻酔法について

麻酔法について

全身麻酔法

点滴での麻酔薬の投与や麻酔ガスの吸入により患者さんの意識を消失させる麻酔方法です。眠っている間に手術が始まり、終了します。実際にはその間に様々な薬剤を用いて手術による負担が最小限なるように調節します。呼吸が弱くなるため、気管に挿入した管(気管チューブ)や口腔内に挿入した器具(ラリンゲルマスク)、顔に当てるマスクなどで気道を確保します。多くの場合手術を行いやすくするために筋肉を弛緩させる薬を用い、人工呼吸を行います。

脊髄くも膜下麻酔、硬膜外麻酔

背骨の間から細い針で局所麻酔薬を注射し、脊髄神経を麻痺させる麻酔法です。薬を注入する部位により、脊髄くも膜下麻酔と硬膜外麻酔に分けられ、前者では1回の注射で2~4時間、後者では細いチューブを留置することにより、より長時間の麻酔効果が得られます。いずれの場合も、薬を投与してから数分から十数分で感覚が鈍くなり始めます。硬膜外麻酔では、手術の後もチューブを留置し投与する薬を選択することにより強い麻痺をおこすことなく数日間にわたり鎮痛効果を得ることができます。

伝達麻酔(神経ブロック)

手術部位を支配する末梢神経の近くに局所麻酔薬を注射し、体の一部分だけをしびれさせる麻酔法です。おもに腕や脚など四肢の手術に用います。手術後の鎮痛法としてチューブを留置して持続的に局所麻酔薬を投与することもあります。

狭い意味での局所麻酔

手術部位そのものに直接局所麻酔薬を注射する方法です。

患者調節鎮痛法

手術後の痛みを抑える方法として、点滴や持続硬膜外麻酔、持続神経ブロックなどをおこないますが、痛みには個人差が大きく投与量を一概には決められません。そこで患者調節鎮痛法では患者さんが自分の痛みに応じて鎮痛薬の量を調節できるようにしています。鎮痛薬の注入装置にボタンが付いていて、そのボタンを押すことで一時的に鎮痛薬の量を増やすことができます。ご自分の判断である程度投与量の調節をすることができ、医師や看護師を呼んで痛みを訴え、痛み止めの薬を待つ、という手間がはぶけ速やかな鎮痛が可能です。もちろん薬が過量とならないような安全な設計・設定でおこなっています。

ICUで行われる特殊な治療・処置

気管挿管・人工呼吸

呼吸状態が悪く、普通の空気もしくは高濃度の酸素を吸うだけでは体内に有効な酸素を供給できない、あるいは体内の二酸化炭素を十分に排泄できない病態では、気管内にチューブを留置し、人工的に呼吸を行って体内への酸素の供給、二酸化炭素の排泄を補助する必要があります。人工呼吸を行う際には患者さんができるだけ苦しくないように麻酔薬や鎮静剤で軽い麻酔状態とし、鎮痛剤なども併用します。

中心静脈カテーテル

胃や腸から十分な栄養を摂取することができない場合には点滴で栄養を補う必要があります。ところが手や足などの細い血管からの点滴だけでは十分な栄養補給はできません。同じように、作用の強い薬剤を使用する場合には、細い血管の点滴ではその血管に負担がかかりすぎ局所的な副作用が出るため使用できないものがあります。このような場合には中心静脈カテーテルの挿入、留置が必要です。中心静脈カテーテルの挿入は、局所麻酔を行った上で、鎖骨下、頸部、大腿などから心臓に直接つながっている太い血管を穿刺しておこないます。

肺動脈カテーテル(スワン・ガンツカテーテル)

心筋梗塞や心筋症などで心臓の機能が低下している、あるいはショックなどの重篤な状態において、心臓の機能や循環動態を正確に把握し、より適正な治療を行うために用います。心臓や大血管内の圧を連続的に測定し、心臓が拍出する血液量を測定することができ、その測定値に応じて最適な治療法を選択することができます。挿入の部位は中心静脈カテーテルと同様です。

胸腔穿刺

肺と胸腔を包む膜の層の間に水分がたまることを胸水といい、空気がたまることを気胸といいます。胸水の原因には胸腔内出血、うっ血性心不全、肺がんや肺炎などの肺疾患などがあります。気胸の原因には、自然に生じるもの、外傷によるもの、医原性に誤って針を刺してしまうこともあります。胸腔穿刺の目的は、気胸においては空気を抜くこと、胸水においては胸水を抜くことにより、呼吸困難などの症状を軽減することです。局所麻酔下に肋骨の間から針を刺して胸水や空気を抜きます。チューブを留置して、持続的に水や空気を抜く必要があることもあります。

急性血液浄化法

血液浄化法には大きく3種類に分けられます。

  1. 腎臓の機能が低下し、効果的に尿から老廃物を出せなくなった状態に対し行う血液濾過・透析
  2. 肝臓の機能が低下し、血液を固まらせる働きがある凝固因子を作れなくなったり、黄疸の元であるビリルビンを排泄できなくなった状態に対して行う血漿交換
  3. 血液中に血圧を下げたり、全身に炎症を及ぼすような物質(エンドトキシンなど)が流れており、その物質を血液中から除去するための吸着療法

血液浄化療法は特殊な中心静脈カテーテルを用い、体外に血液を出し、目的に応じたカラムを通して血液を浄化したあと体内に返す方法です。

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