京都医療センターウロギネ外来について
2022年10月より開設されました京都医療センターウロギネ外来では、経験豊富な婦人科医師と泌尿器科医師が患者さんを診察し、検査を行って、その患者さんの症状や病態や ご希望に合った治療につなげます。骨盤臓器脱や尿失禁の症状でお困りの方は、ぜひウロギネ外来を受診してください。
ウロギネ外来って何?
ウロギネ外来は、ウロギネコロジーという泌尿器科と婦人科の境界領域を診療する外来を指す、女性の骨盤臓器脱や尿失禁の専門外来です。
骨盤臓器脱はどんな病気?
子宮脱ということばを聞いたことがありますか?子宮脱は専門用語で骨盤臓器脱といいます。骨盤臓器脱は、出産や加齢により骨盤底筋が弱くなり、子宮や膀脱といった骨盤内臓器が腟へ落ち込み、ひどくなると腟外にピンポン玉のように飛び出す病気です。不快感がある他、尿が出にくい ・ 残った感じがある ・ 尿が近い ・尿が漏れるなどの症状があります。お産を経験したことがある人の50%が経験するともいわれ、とても多いにもかかわらず、羞恥心などから受診が遅れがちです。
治療法は?
骨盤臓器脱の治療には、骨盤底筋体操やペッサリーというリング状の器具を入れるといった内科的治療と、手術があります。手術には、古くから筋肉などの自己組織を縫縮して整復する腟式手術(NTR)がありましたが、再発率が高いことが課題でした。2020年より、手術用ロボットを使った腹腔鏡手術でメッシュを仙骨に固定して腟を吊り上げるロボット支援下仙骨腟固定術(RSC)が保険適用となりました。RSCは体の負担が少なく、再発率が5%以下と非常に低いことが評価され、現在全国的に急速に実施数が増えています。当院では、2020年の保険適用以降、京都府下で最も多い80例を超えるRSC を行っています。