心血管再生医療 研究グループ
研究スタッフ
- 客員室長
- 川村 晃久(京都大学生命科学系キャリアパス形成ユニット)
- 研究員
- 鷄内 伸二(米国留学中)
- 研究員
- 重野 麻子
研究内容
心不全に対する根本的治療として、死滅した心血管細胞の代わりに新しい心血管細胞を作り補う治療、すなわち再生療法が必須と考えられます。心血管再生療法を実現するには、幹細胞の分化機構を明らかにする必要があります。私たちは、マウス胚性幹細胞(ES細胞)から心筋細胞への分化の過程で、p300タンパク質による転写調節因子GATA4のアセチル化が重要であることを見いだしました。また、アセチル化を促進するトリコスタチンAという薬剤を投与することで、ES細胞の心筋分化を著明に亢進させることに成功しました。さらに、よりヒトに近いサルのES細胞でも同様の結果が得られました。
最近、京都大学の山中伸弥教授によって、体細胞に遺伝子を導入することで人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作成する技術が開発されました。このiPS細胞においても、トリコスタチンAが心筋分化を促進することを我々は明らかにし、今後 遺伝子導入による再生医療の研究を進めて行きます。
京都大学生命科学系キャリアパス形成ユニット川村グループHP