先輩看護師紹介

WORKS

悩みながらも先輩方に支えてもらい、
成長することができました

神崎 菜都実

1-7病棟 看護師
2016年入職

私は就職して6年目になります。最初に採用された病棟は混合病棟でしたが、当院はがん診療地域拠点協力病院ということもありがん患者さんが多くおられました。検査、手術、看取りと様々な時期を迎える患者さんがおられ、新人看護師として覚えることも多く必死に過ごす毎日でしたが、その怒涛の日々を乗り越えられたのも憧れの先輩、頼れる同期、そして何より患者さんの存在があったからです。がん看護に興味はあったものの、なぜかと言われれば「何となく」でした。しかし、実際に働き始めて、告知後、治療の決断、最期の関わり、様々な患者さんの人生の場面を共に過ごし、何もできない自分に悔しい思いをしながらも、自分が目指す看護とは何かが少しずつ明確になってきました。当時の先輩方は私たち新人看護師に看護の持つ力を教えて下さいました。患者さんのこれまで生きてきた価値観や日々揺らぐ思いに焦点を当て、患者さんを死にゆく人と捉えるのではなく、「これからどう生きたいか」を患者さんと共に考えることの大切さを学ぶことができました。何となく興味を持ったがん看護も、患者さんが自分らしく過ごすために看護の役割とは何かを日々追及していきたいと思うようになり、今も目の前にいる患者さんに寄り添い、生きる姿を支えています。これからは一般病棟でも患者さんにとって大切なこれからのことについて話し合うプロセスであるACP(人生会議)を取り入れ、がんに罹患したあとの人生が少しでも豊かになるような手助けをしていきたいと思っています。

一人で悩むことはありません。

私自身患者さんが病に苦しむように、自分の不甲斐なさや失敗したときに落ち込むことも多くありました。しかし一人で悩むことはなく、指導して下さる先輩たちが失敗から自己の傾向を振り返り、今後の行動をどう変えていくかを共に考えて下さり、悩みながらも先輩方に支えてもらい、成長することができました。また、自分の自信のない看護技術や経験したことのない分野や急変対応など他部署の同期と共に学ぶことのできる研修や、お互いの学びや、抱えている悩みやジレンマを共有するグループワークなどもあり、悩んでいるのは自分だけじゃないんだと思うことができました。

今は呼吸器病棟でがん看護を深めると共に新人教育にも携わっています。

このコロナ渦で看護師を志してくれた新人看護師はとても勇敢な選択をしてくれたと思っています。新人達一人一人に適した指導方法を常に考え、新人というラベリングをせずに同じ看護を深める仲間という意識を持ち、一緒に成長できるよう支援しています。がん看護という答えのない看護ではジレンマを抱きやすく、新人看護師もできないことばかりに目が向きがちですが、昨日より今日、今日より明日、少しずつ確実に成長しています。新人看護師達の日々の成長が私の喜びでありやりがいにも繋がっています。私自身、先輩看護師から看護の楽しさを教わったように、新人看護師が自分の看護にやりがいを感じ、目指す看護を見つけられるよう私たち先輩看護師がしっかりと導いて、看護の見本となれるよう自分自身も成長していきたいと思います。