病棟紹介
ABOUT
各病棟での、看護部の状況をご紹介いたします。
一般病棟
1病棟4階
1病棟4階は耳鼻咽喉科、頭頚部外科、形成外科、歯科口腔外科、内分泌代謝内科、皮膚科の混合病棟です。
入院される患者さんは多岐にわたりますが、主な治療は手術や手術前後の化学療法や放射線療法です。耳鼻科、頭頚部外科では甲状腺腫瘍摘出や、脳外科、形成外科、外科との混合手術で、咽頭喉頭摘出などの長時間に及ぶ手術を行っています。形成外科では交通外傷や熱傷後の皮膚移植や血管吻合やVAC療法を行っています。歯科口腔外科では口腔内腫瘍摘出術から、交通外傷後の顎関節固定術を行っています。内分泌代謝内科ではバセドウ病などの検査・治療を皮膚科では蜂窩織炎、類天疱瘡などの治療を行っています。
1病棟4階の看護の特徴として耳鼻咽喉科や形成外科の患者さんは手術による身体的 な負担に加え、ボディイメージの変容に対する精神的な負担も大きくなります。術前から患者さんご本人やご家族の治療に対する意思決定支援を行い、医師やコメディカルと協働し患者さんの回復を支援しています。
また手術によっては気管切開などにより、摂食嚥下や発声に関する機能回復訓練が必要な場合もあります。リハビリテーションスタッフや摂食嚥下認定看護師と協力し患者さんが在宅に安心して帰ることができるように早期リハビリテーションと退院支援にも取り組んでいます。
1病棟5階
1病棟5階は泌尿器科、眼科、総合内科、リウマチ内科の病棟です。
泌尿器科では前立腺や膀胱、腎臓に関わる疾患の治療を行っており、手術療法をはじめ 化学療法や放射線治療を行っています。急性期から終末期まで幅広い看護を実践しています。また排尿ケアチームがあり、排尿障害のある患者のケアを専門医やリハビリテーション科のスタッフとも連携しながら行うことで、より専門性の高い介入を実現しています。
眼科では主に白内障や網膜剥離、糖尿病性網膜症などの手術を受ける患者さんの看護を行っています。他の診療科と比べると比較的短い入院期間とはなりますが、薬剤師とも連携し手術から帰宅まで安心できる看護を心がけております。
総合内科やリウマチ内科では誤嚥性肺炎や尿路感染、関節リウマチの患者さんが多く、内科的な治療を受ける患者さんの看護を実践しています。退院支援を必要とする患者さんが多いため、毎日退院支援カンファレンスを実施するなど地域連携室とも密に連携を取りながら看護目標を検討し日々の看護実践を行っています。
1病棟6階
1病棟6階は消化器内科病棟です。
食道癌、胃がん、肝がん、膵がん、大腸癌など様々な消化器悪性腫瘍、肝硬変、総胆管結石、胆管炎、膵炎、胃潰瘍、大腸ポリープなどの患者さんが入院されています。化学療法、放射線療法など様々な治療、検査が実施されています。診断期から治療期、終末期のあらゆる病期の患者様に安心して療養していただけるよう看護を実践するよう努めています。内視鏡検査や治療後には異常の早期発見や吐下血や重症膵炎による状態悪化時も速やかに対応できるよう取り組んでいます。
また、内視鏡的治療や検査や生検が多く、クリニカルパスを活用し治療、検査に対す る不安の軽減につなげ、スムーズな入退院に努めています。終末期の患者さんには緩和ケア認定看護師が中心となり、患者さんが望む生活が送れるよう取り組んでいます。
1病棟7階
呼吸器内科、呼吸器外科、血液内科の病棟です。
肺がんに対する手術治療、化学療法、放射線治療を受けられる方や間質性肺炎、COPD などの呼吸器疾患の方が多くおられます。また血液内科疾患の悪性リンパ腫、白血病の方もおり、化学療法や免疫抑制療法などの治療も実施します。 化学療法や放射線治療の副作用の早期発見や生活指導、症状緩和、術前・術後の看護、ターミナルケア、精神的苦痛の緩和なども含め患者さん1人1人に寄り添った看護実践を行っています。
呼吸困難やがん性疼痛を訴える患者さんが多くおられ、医師、薬剤師、栄養士、リハビ リとも連携し、苦痛緩和に向け、日々のカンファレンスを充実させ、根拠に基づいた看護を提供できるように努めています。患者の状況に応じて、必要な意思決定支援を行い、患者さん・家族のQOL向上に向け関わっています。
2病棟3階
病床数47床で産婦人科・小児科・総合内科・腎臓内科・糖尿病内科・外科の女性の 混合病棟です。
京都医療センター産婦人科は京都府より『地域周産期センター』に指定されており、 NICU(新生児の集中治療室)もあり、低体重出生児や早産児などの母体搬送を積極的に 受入れています。妊婦さんとその家族が心から安心して満足のいくお産を迎え、自信を 持って、楽しく育児が行えるように外来から継続的にサポートしています。
婦人科は子宮・卵巣・子宮付属器の悪性疾患や良性疾患患者の手術療法、化学療法、 放射線治療を安全で安心して受けられるように看護しています。
小児科は気管支炎、肺炎などの感染症、川崎病など緊急入院が多いため、家族の不安も 強いため、患児の安全を守り、異常の早期発見・早期治療が出来るように小児科の医師 と連携しながら看護をしています。また、小児外科領域として、外科、耳鼻科、泌尿器 科、形成外科、口腔外科の小児患者の入院を受け入れ、患児とその家族が安心して治療を 受けられるようにサポートしています。
その他、女性病棟として、あらゆる科の女性患者を受け入れ、安心して治療を受け退院 して頂けるように入院時から退院後の生活を見据えた関わりが出来るようにチーム一丸と なって頑張っています
2病棟4階
2病棟4階は神経内科・脳神経外科・腎臓病内科・糖尿病内科の混合病棟です。 神経内科ではパーキンソン病・筋萎縮性側索硬化症など神経難病患者の薬剤調整・ 人工呼吸器導入等の看護を行っています。
脳神経外科では脳腫瘍・内頚動脈狭窄症等の手術を受ける患者さんの術前後の看護や、 脳血管障害患者の急性期から万世紀の治療をサポートしています。
腎臓内科では腎不全患者の透析導入による全身状態の観察・腎臓病疾患の診断のための 腎生検の介助・腹膜透析を受ける患者の手技導入等に取り組んでいます。
糖尿病内科では、血糖コントロール・インスリン導入・インスリンポンプの管理に関す る手技の確認や指導を糖尿病療養指導士と連携して行っています。
また、老人看護専門看護師と共に音楽療法に取り組んだり、医療処置が必要な患者さん が自宅へ帰れるように多職種と協同し取り組みを行っています。
2病棟5階
2病棟5階は、整形外科の病棟です。
転倒による大腿骨近位部骨折や上腕骨骨折、変形性関節症や脊椎疾患、半月板損傷など のスポーツ外傷や交通外傷などの患者が入院されており、年間500件の手術が行われて います。手術後は、全身麻酔をうけた患者の密な観察を行うとともに、疼痛コントロール をしながら早期離床を図ることで、合併症や廃用予防に努めています。また、理学療法士 や作業療法士と協同しながら、骨折前のADLに回復できるようリハビリテーションを進 めています。
患者の年齢層は幼児から100歳を超える高齢者まで幅広く、対象に合わせた看護を心がけ ています。また、高齢者の骨折後の予後を踏まえ、人生の最終段階における意思決定支援の 充実に取り組んでいます。
2病棟6階
消化器外科・乳腺外科、消化器内科他の外科病棟です。主に、食道・胃・腸・肝臓・胆嚢、乳腺に関連する臓器に病気を持つ患者さんが入院されています。
外科では、年間600件を超える手術を行っており、術後せん妄の予防やドレーン管理、理学療法士と連携して早期離床を図り、合併症予防に努めています。また、皮膚・排泄ケア認定看護師によるストーマ管理、創部管理、食事指導、排泄ケアなどに取り組んでいます。また、乳腺外科では、術後のリハビリテーション、リンパマッサージなどのケア、消化器内科では、治療による絶食中の患者さんへの関わりや内視鏡検査・治療を受ける患者さんの看護を行っています。
手術だけではなく、化学療法・放射線療法を受ける患者さん、終末期の緩和ケアなど幅広く取り組んでいます。
患者・家族さんが、不安がなく退院後の生活が送れるように、入院支援センターや外来の看護師と連携を密に入院前から退院後の生活を見据えた継続看護の充実を図っています。
2病棟7階
2-7病棟は循環器内科・心臓外科・血管外科・血液内科の病棟です。
心臓外科・血管外科では心臓弁置換術、冠動脈バイパス術、人工血管置換術、腹部動脈瘤切除術、末梢血管手術、シャント造設術などの手術を受けられる患者さんの周手術期看護をおこなっており、集中治療室とリハビリテーション科と連携し術後早期のリハビリテーションに力を入れています。循環器内科では狭心症・急性心筋梗塞、心不全、不整脈などで、薬物療法(内服・輸液)や安静療法、心臓カテーテル検査・経皮的冠動脈形成術、経カテーテル大動脈弁植込み術、ペースメーカー植え込み術、アブレーション治療等を受けられる患者さんの看護を行っています。
血液内科では白血病、悪性リンパ腫、骨髄腫などで、強力な化学療法や免疫抑制療法を安全に安心して受けられるよう看護を行っています。急性期から慢性期の経過を繰り返す患者さんに対して、多職種や外来と連携し、生活指導・薬物指導・食事指導・心臓リハビリテーションを実施しています。患者さんが安心して治療が受けられるよう信頼関係を作り、生活状況をしっかりと把握し個々に応じたケアを目指しています。
特殊病棟
特別室個室病棟
特別室個室病棟は全室特別室の病棟です。
全診療科に対応しているため、様々な疾患の患者さんが入院されます。個室という静かな療養環境を提供しながら、急性期から終末期、産褥期まで、あらゆる病期の患者さんの看護を行っています。患者さんが安心して入院生活を送り、手術や検査を受けて元気に退院していただけるように、幅広い専門知識や技術の習得だけでなく、豊かな人間性・社会性を育みながら、個々の患者さんのニーズに対応した看護を目指しています。
各診療科の医師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語療法士、栄養士、臨床工学技士等、患者さんの療養を支える多職種とのコミュニケーションを大切にし、一緒にカンファレンスを行いながら、患者さんへのケア方法を考え、日々の看護に活かしています。
緩和ケア病棟
緩和ケア病棟は、がんの根治を目指す治療は行っておりませんが、患者さんのあらゆる苦痛 (身体面・精神面・社会面など)や苦悩を積極的に緩和する病棟です。当院はがん診療連携拠点病院であることから、多種多様な医療スタッフ(医師、看護師、薬剤師、栄養士、メディカルソーシャルワーカー、音楽療法士等)が協力し、患者さんの苦痛・苦悩が少しでも緩和できるように取り組んでいます。
緩和ケア病棟の病室は、患者さんやご家族との時間をゆっくりと過ごしていただけるように、全て個室になっております。各部屋に家族との思い出の写真を飾ったり、愛用のものを持参していただき、少しでも自宅に近つけ、患者さんが落ち着ける環境で過ごしていただけるように工夫しています。また、ペットの面会も可能であり、ペットを含めたご家族との時間を大切に過ごせる環境も整えています。そして、患者さんやご家族の思いや意向を大切にしながら、患者さんがその人らしく、安心して過ごせるように、多職種とも協働して日常の中に季節のイベント、音楽療法、ボランティアによる傾聴など取り入れながら緩和ケアを提供しています。
手術室
周手術期にある患者さんが安全安心に手術に臨めるよう、手術前日から術前訪問を行い、 手術に関して不安なこと等、患者さんの声を聞きくことを大切にして看護に活かしています。
最近ではロボット手術や経皮的大動脈弁留置術など、侵襲の少ない手術も導入され、医師・ 麻酔科医・コメディカルとの連携を図り、日々精進し、患者さんの安全安楽を第一とした 医療・看護の提供にチーム全体で取り組んでいます。
直接関われるのは手術前訪問から術後訪問までとわずかな時間ですが、一人ひとりの患者さ ん、その家族の手術が終わったときの、ホッとされる表情がみられるように頑張っています。
集中治療室(ICU)
集中治療室では身体的侵襲の大きな手術後患者、呼吸・循環動態の悪化した急変患者が入室されています。人工呼吸器やネーザルハイフロー、血液透析、動脈圧ライン、スワンガンツカテーテルなどを管理し、患者さんに必要な看護を提供しています。
急性期ではリハビリと栄養管理が重要と言われているため入室早期から実施しています。麻酔科医師、リハビリ医師、栄養士、薬剤師など多職種とカンファレンスし、患者さんの早期回復に向けて協働しています。また、看取りや家族看護も重要であり、患者さん・ご家族の精神的負担が軽減できるように関わっています。
集中治療領域の看護スキルアップのために麻酔科医師、集中治療認定看護師が中心となり、気管挿管介助やICLSのトレーニングを行っています。看護師の教育体制は各ラダーレベルに担当者を設置し、実践したことをフィードバックしています。
新人看護師は先輩看護師とともに患者さんを受け持ち一緒に学べる環境でフォローのもと安心して実践しています。
新生児集中治療室(NICU)
NICU(Neonatal Intensive Care Unit)とは新生児集中治療室のことです。予定日より早く生まれた赤ちゃん(早産児)や体重が小さく産まれた赤ちゃん(低出生体重児)、何らかの病気を持った赤ちゃんなど治療を必要とする赤ちゃんが入院している病棟です。
出生直後の急性期にある早産児や疾患を持った赤ちゃんは、全身状態が不安定で変化が生じやすいです。そのため赤ちゃんの細かなサインをみて、異常の早期発見に努めています。
またひとりひとりにあった看護を提供するため、赤ちゃんの反応を見ながらケアをするタイミングを考えたり、安静が保てるように環境を整えたりしています。 出生直後から離ればなれになられたご両親と赤ちゃんが早い時期にふれあえるようにしたり、カンガルーケアを通した親子の時間も大切にしています。赤ちゃんの状態に合わせて入院中から育児練習をしてもらい、退院後に不安なく育児ができるよう家族の思いに寄り添ったサポートをしています。
救命救急センターICU
三次救命救急指定病院における救命救急センターICUでは、主に心肺停止患者や、重度多発外傷、熱傷、急性呼吸不全、循環不全、腎不全などの重症患者を救急外来と連携を図り、24時間体制で入院受け入れを行っています。
生命における危機的状態にある患者さんだけでなく、その家族に対しても「丁寧な看護」を心がけています。そして、患者さんが可能な限り快適な療養生活を送り、一日も早く最良の状態で社会復帰できることを目指しています。
ECMOなど生命維持装置の管理、急変時対応、カテーテル検査介助に従事しており、様々な疾患に対応できるよう、日々のカンファレンスやシミュレーションを行いながら知識・技術の向上に努めています。
救命救急センターHCU
HCUは重症に移行しやすく一般病棟では管理が難しい病態の患者さんを対象としている病棟です。そのため全身管理が必要で日々変化する患者さんの状態を的確に捉え、異常の早期発見、早期対応に努めることが重要です。また、全診療科の患者さんを受け入れているため疾患の幅は広く、循環器疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患を中心に消化器疾患や交通外傷など多岐にわたります。
このように様々な患者さんたちに対し、適切なアセスメントを行い、高度な医療を提供し早期回復に向けたケアやリハビリなど、患者さんの状態に合わせた看護を提供しています。また超急性期を脱した患者さんの病棟の継続看護にも力を入れています。
看護の力が強く試される部署だと考えています。コミュニケーション良くお互い助け合う職場風土を築くこと、多職種との連携を図ることでみんなの力を合わせて、医療、看護の質向上をめざしています。
救急外来
救急外来では、一次救急から三次救急までの幅広い患者さん受け入れを行っています。
心筋梗塞・脳梗塞・脳出血・外傷など重症患者さんに対して24時間365日、手術やカテーテル治療、内視鏡治療などの集中治療が行えるよう診療体制を整えて対応しています。
来院された患者さんには、看護師がトリアージを行い緊急度・重症度を判断して、迅速かつ適切な治療につなげられるよう対応を行っています。救急外来では医療における知識や技術だけではなくチームワーク・コミュニケーションも重視して、より質の高い看護の提供をできるように他職種との連携、協力体制を構築し、患者さんとご家族の安心につながる医療、看護を提供します。
外来
外来は診療部、化学療法室、内視鏡室、放射線科、透析室で構成されています。診療部には38の診療科があり、患者さんとその家族が納得して検査・治療を進めていけるように支援しています。退院後、患者さんが、住み慣れた地域でも安心して生活できるよう、病棟や地域医療機関と連携し、継続した看護を行っています。
当院には多くの専門看護師や認定看護師が在籍しており、皮膚・排泄ケア認定看護師によるストーマ外来や、リンパ浮腫外来など専門的な知識を持った看護師が質の高い看護を提供しています。化学療法室では、薬剤師と連携し抗がん剤治療を行っており、患者さんの身体面だけでなく精神面にも寄り添った看護を行っています。
内視鏡室や放射線科では、分かりやすい説明を心がけ患者さんが安心・安全かつスムーズに検査・治療が行えるよう努めています。透析室では、入院中の患者さんの透析を行っていますが、腎代替療法選択外来や腹膜透析外来も行っています。
患者支援センター
患者支援センターは、病院と地域をつなぐ役割をしています。入院支援では、入院予定患者さんが利用されている社会資源や生活状況などの聞き取りを行い、医師や多職種と連携して適切な入院に繋げられるよう関わっています。また、受診や転院の受け入れ調整、外来患者さんの他医療機関等へ紹介、地域からの問い合わせの対応をしています。
退院支援では、入院患者さんの他医療機関等への転院調整や自宅に退院される患者さんの在宅調整など、退院後の生活に向けた支援をしています。患者相談窓口を設置し、特定の研修を受けた看護師や医療ソーシャルワーカーが医療相談やがん相談を受けています。看護師だけでなく、薬剤師や医療ソーシャルワーカー、事務職員など多職種で協働し、患者さんが安心して生活を継続できるように関わっています。そして、院内だけではなく、他医療機関や地域(かかりつけ医や訪問看護師、ケアマネジャー)とも連携をとりながら患者さんを支援しています。