先輩看護師紹介

WORKS

患者さんの思いに応えるために
自分の持っている力をすべてその人に出します

涌嶋 奈津子

手術室 看護師
2009年入職

看護に熱い先輩看護師にあこがれて

私は、京都医療センター附属看護専門学校の卒業です。京都医療センターで実習をしたとき、担当していただいた実習指導者さんが、とても患者さんに優しく、また看護に熱い方でした。そんな姿を見て私は、「こんな看護師になりたい!!この病院で働き看護を学びたい!!」とあこがれを抱きました。また、私は以前から救命医療や手術看護に興味を持っていたため、京都医療センターが、三次救急医療施設の指定を受けていること、またがんの専門医療施設であり、がんなどのさまざまな手術を行っていることから多くの経験が積める環境であると思い京都医療センターを選びました。まずは、いろいろな事を学び、いつか私も当時の実習指導者さんのように患者さんに優しく、看護に熱い看護師になりたいと思いました。

医療安全活動、「ひやり、はっと」をみんなで出し合う

現在、私は手術室での医療安全管理の役割を担っています。手術室は閉鎖的であること、多職種が関わること、患者さんは全身麻酔でものが言えないこと、などから事故が起こりやすいと言われています。手術室で起こるインシデントは、患者の命や治療に直結することもあるため防ぐことがとても重要になります。

私は、手術室でのインシデントを防ぐためにどんな小さなことでもよいので、スタッフが「ひやり、はっと」したことを口に出すことが重要であると考えています。その「ひやり、はっと」が、後に重大な事故につながる可能性があるということをスタッフに伝え、毎日スタッフに「ひやり、はっと」したことを発言してもらったり、紙に書いてもらったりしています。その中で、すぐに対策が立てられそうなものは皆で考えます。この取り組みがスタッフの医療安全に対する感受性をあげているとも最近は感じています。

手術看護のやりがい

手術を受ける患者さんは、自分の命を私たちに預けて、手術に臨みます。手術室看護師はそれを真摯に受け止め、患者さんの思いに応えるために自分の持っている力をすべてその人に出します。

手術は執刀医、介助医、麻酔科医師、臨床工学技士、手術室看護師などチームで行います。そのチームで一人の患者さんの手術の成功のために、手術の進行、手術中に起こり得る合併症、手術体位など打ち合わせを行い計画をたてます。手術当日、チームが一体となって独特の間合いで手術がスムースに進行し、無事に終了したときには本当にやっててよかったと感じます。また、麻酔から覚めた患者さんが安心した表情を見たときにはとてもうれしくなります。それが、私のパワーの源にもなっています。

今後のキャリア

私は13年間手術室看護師として無我夢中で学習をしてきました。手術という特殊な領域であるためより専門制を高めるために認定看護師などになる道もありますが、私は、現在は看護管理を学びたいと考えています。それは、現在スタッフの育成に関わる立場であり、理想とする看護師に必要なことは何か、を考えるようになりました。教育をもっと広い視野で学習したい、マネージメントについて学習したいと考えるようになりました。今後は、手術看護だけに固執せず、病棟看護など幅広い看護に関わり自分をもっと成長させたいと考えています。