糖尿病内科

糖尿病センター

40周年記念式典と祝賀会(2009年1月24日)

さる1月24日夕 糖尿病センター創立40周年記念式典ならびに祝賀会が、リーガロイヤルホテル京都にて京都医療センター主催行事として開催されました。
とりわけ寒さの厳しい日でしたが 院内外から220余名もの方々のご出席をいただき、盛会のうちに無事終了しました。
記念式典は小泉欣也副院長の開会の辞に始まり、ついで藤井信吾院長が式辞を述べました。
つづいて、国立病院機構近畿ブロック担当理事で大阪医療センター院長の楠岡英雄先生、京都大学大学院医学研究科内分泌代謝内科の中尾一和教授、同じく糖尿病栄養内科の稲垣暢也教授が祝辞を述べられました。楠岡先生は、今でこそ糖尿病対策は国の最重点医療政策のひとつとなっているが、40年以上前から今日にいたるまでこの重要性を認識して診療体制を築いてきた京都医療センター糖尿病センターの活動を、国立病院機構として高く評価するとともに、今後も国立病院機構の糖尿病診療や研究の牽引車としての役割を果たすよう期待する、と述べられました。
中尾先生は、ご自身の京都医療センターでの学生実習をふりかえり、その当時から一日中糖尿病患者を診る外来があることに驚かれたことを紹介され、40周年を迎えた糖尿病センターが守りに入らず、今後さらに創造的に糖尿病診療と臨床研究に取り組むよう期待する、と述べられました。
稲垣先生は、京都府糖尿病協会や京都医療センター糖尿病センターの歴史を京糖協機関紙「みどり」掲載記事に基づいて紹介し、京都に糖尿病センターを設置することを国に求めた請願書の中で、赤澤好温博士が糖尿病センターの持つべき機能として、診療センター、研究センターそして患者センターの3点をあげていると述べ、糖尿病センターが糖尿病患者と糖尿病診療スタッフの協力によって実現したものであることを強調されました。
矢崎義雄国立病院機構本部理事長の祝電披露、糖尿病内科科長の糖尿病センター近況報告の後、特別講演に移りました。
まず国立国際医療センター研究所長の春日雅人先生が「日本における糖尿病とその対策」と題して講演されました。
このなかで春日先生は、日本の糖尿病患者数が820万人に達し 糖尿病性腎症に起因する透析導入も年間15000名に増加していることなどから、より積極的な国の糖尿病対策が必要であること、そのための方策として ご自身が策定に深く関与された「新健康フロンティア戦略」や「糖尿病等の生活習慣病対策の推進に関する案」などに基づいて、国立国際医療センター等の中核機能施設と各都道府県の糖尿病対策推進会議がよく連携して活動することの重要性について詳細に述べられました。
そして日本の糖尿病対策における近畿の、さらには西日本の中心としての京都医療センター糖尿病センターの活動を期待する、と結ばれました。
つづいて先端医療振興財団理事長の井村裕夫先生が、「糖尿病病因研究の新しい動向~ゲノムから個体へ、そして集団へ」と題して講演されました。
まず糖尿病の発症遺伝子研究の現状について、今までに報告されている2型糖尿病の原因遺伝子ないしその候補を紹介され、2型糖尿病のオーダーメイド予防の可能性を示されました。
次に、糖尿病発症の環境因子研究の進展について、内臓型肥満や加齢など成人における環境因子に加え、発達プログラミングに影響する胎生期や乳児期の栄養環境(エピジェネティック プログラミング)が注目されていることを紹介されました。
先生は集団遺伝学の進歩にも言及され、アフリカの少数の人間から出発して全世界に広がった人類の遺伝子発現には、環境適応などによって何万年ものあいだに違いが生じ、これが糖尿病発症の人種差、地域差の原因のひとつになっている可能性を述べられました。
式典につづいておこなわれた記念祝賀会では、葛谷英嗣前院長の乾杯発声につづいて、阿倍光幸、菅原努両元院長、岸田進伏見医師会長、土井邦紘京都糖尿病医会会長をはじめとする方々から祝辞をいただき、門脇孝日本糖尿病学会理事長、柏木厚典日本糖尿病学会年次学術集会会長をはじめとする方々からの祝電が紹介されました。
つづいて海外の糖尿病施設からのビデオメッセージが紹介されると参加者の眼はスクリーンに集まります。
1990年代から交流のある中国河南省人民病院糖尿病予防研究所長の趙志剛博士、1932年創立のステノ糖尿病センター(デンマーク・コペンハーゲン)のE.Eldrup糖尿病教育センター長、1898年創立で世界最初の糖尿病専門診療施設であるジョスリン糖尿病センター(ハーバード大学、アメリカ合衆国ボストン)のC.Ronald Kahn教授の3名の方々が、京都医療センター糖尿病センターに対して、さらに共に歩もうとの祝賀メッセージを寄せられました。
このあと糖尿病センター40年の歩みがスライドで紹介されたのに続いて、研究センター予防医学研究室と臨床代謝栄養研究室の活動が紹介されました。
臨床糖尿病センター医師らによるバンド演奏や糖友会会員の日本舞踊なども披露され、式典とあわせ5時間にも及ぶたいへん華やかで楽しく、かつ有意義な祝賀会となりました。

今後の糖尿病センター

記念式典や祝賀会では ご祝辞やご講演のなかで多くの方々から、今後の京都医療センター糖尿病センターの進むべき方向についてご助言をいただきました。
とくに抜本的な糖尿病対策の必要性が強調される今日、豊富な経験とよくきたえられたスタッフそして試されたシステムを持つ京都医療センター糖尿病センターの果たすべき役割はきわめて大きいことを自覚し、稲垣先生や春日先生がいわれたように、京都地区のみならず近畿の、さらには西日本における中心施設として機能しうるよう、スタッフ一同いっそう奮闘したいと思います。
また楠岡先生が強調されましたように、国立病院機構の糖尿病診療・研究・研修においては、ひきつづきその中心施設としての責任を果たしていきたいと考えるものです。
さらに中尾先生のいわれる「守りに入らずさらなる革新を展望する」ことですが、たとえば本格的な「糖尿病情報センター」の開設などを含め、患者とスタッフが直接相対する環境をいっそう改善発展させ、患者のニーズによく応えうる糖尿病センターをめざすこと、 膨大な臨床データを十分に活用することのできる臨床研究システムの形成などが、当面の重点であると考えています。

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